1. バイクは押して歩くと歩行者扱い

バイクは押して歩くと歩行者扱い

押し歩きでできること

バイクは二輪車で自動車よりも幅が狭いため、渋滞している市街地でも小回りがきき、駐車もしやすいというメリットがあります。
さらにバイクから降りて押し歩きすれば、歩行者扱いとなります。
つまり、一歩通行で進入禁止の道でも、押して歩けば歩行者として入っていくことができるわけです。
それだけではなく、バイクをしながら横断歩道を渡ることもできるので、一旦バイクを降りて反対車線まで歩いて行き、そこから再びバイクに乗って走行することも可能です。
見知らぬ土地でうっかり一方通行の道などに入ってしまった際は、バイクから降りて押し歩きをするようにしましょう。

ただ、法律上は押し歩きは歩行者扱いになると言っても、100kg以上あるバイクを押しながら歩くわけですから、信号が点滅している横断歩道を走りながらバイクを押していくといった行為は避けたいものです。
歩行者が多い時間帯も、どうしても必要な時以外は押し歩きはできるだけ控えるようにしましょう。
大型のバイクを買ったばかりで操作にまだ慣れていない人などは、他の歩行者に迷惑をかけないためにも、押し歩きはなるべくしないようにしたほうが無難かもしれません。

特に、高温になったマフラーは小さな子供からすればすぐ手の届くところにあります。
バイクに触ろうとして火傷などをしては大変なので、十分に注意しなければなりません。
特に大型のバイクとなると200kg以上もザラなので、歩行中に滑ったり倒れたりしないように十分に配慮することが必要です。

バイク押して歩く時は、腕の力だけで押そうと思わずに、タンクまたはシートと腰をぴったりとくっつけ体全体でバイクを押すようにすると安定感が出ます。
脚は完全に伸びきった状態ではなくて、膝を軽く曲げた方が操作がしやすいはずです。
バイクは垂直であればあるほど走行が安定しますので、斜めに傾けないようにしましょう。

押し歩きでは、通常自分はバイクの左側にいますから、右回りは非常に困難なはずです。
押し歩きをする機会の多い人は、日頃から右回りの練習をしておけば、歩行者の多い場所でバイクがグラッと傾く危険を避けることができます。

押し歩きするときのエンジン

バイクを押し歩きする時に、エンジンをかけたままにしておいてもいいのかどうかという疑問が出てきます。
バイクを押し歩きしている人は歩行者とみなすということは道路交通法第2条3項に示されていますが、エンジンに関しては言及されていないのが現状です。

エンジンをかけた状態での押し歩きは運転行為に該当すると判断されても仕方ないので、エンジンは切っておくのが無難でしょう。
ちなみに、サイドカーとスリーターは押し歩きをしても歩行者とはみなされません。
利用することが多い人はしっかり押さえておきましょう。