1. ツーリングでのペースについて

ツーリングでのペースについて

前車との車間距離は同じペースでも変わることを踏まえておこう!

マスツーリングは苦手、という方も多いようです。
とくに初心者は、自分が遅くて足手まといになってしまうからと気を使ってしまったり、ちゃんと周りについていくために常に緊張状態でいなければならないので心身に負担を感じてしまったりといろいろと大変な部分があるようです。
このマスツーリングのペースに関しては、本人だけでなんとかなる問題ではなく、参加するメンバー全員が協力・配慮しながら適切な環境を整えていく必要があるわけですが、そんな環境づくりのなかでもとくに重要なのが「車間距離を適切に保つこと」です。

周りのメンバーが初心者に合わせてスピードを落としてくれたとしても、車間距離をしっかり保てなければ意味がありません。
スピードが遅い方が車間距離を保ちやすいの事実ですが、スピードを落とせばよいというわけでは必ずしもないのです。

もっとも注意すべき点は、例え同じペースで走っていても前車との車間距離は状況に応じて常に変化することです。
わかりやすい例で言えば、カーブに差し掛かるシチュエーションが挙げられるでしょう。
前方にカーブがあれば、当然前車が先にスピードを落とします。
そんなときに後ろのバイクが慌てて減速したりブレーキをかけたりしようとすると、バランスを崩してしまう問題も起こりがちです。

カーブの場合、自分もカーブに達すれば減速するわけですから、前車が減速したからと言って合わせて自分も速度を落とす必要はありません。
車間距離が縮まるのはあくまで一時的なものであって、前者がカーブを曲がり切って直線に入れば先にスピードが上がるので、また車間距離が広がることになります。
この車間距離は状況に応じて変化することを忘れないようして、一時的な減速や車間距離の変化に神経質に反応しないよう心がけましょう。

うまく前車についていくにはどうすればいい?

基本的にマスツーリングでは、経験豊富なライダーが先頭と最後尾につく形になりますから、うまくついていけない場合には後方のライダーがサポートしてくれるはずです。
ですから、あまり神経質に考えないこと、そして車間距離が詰まったり広がったりしたからといって、あわてて減速・加速しないよう気をつけることが第一です。
前者との車間距離が詰まったからといって、急減速すると後車との車間距離が縮まりすぎて危険な状態になりかねません。

この点を踏まえた上でもうひとつ注意すべきなのが、エンジンの回転数です。
必死になってついていこうとエンジンを高回転で維持したうえで走行を続けていると、路面状況の変化やカーブの際にバランスを崩しやすくなります。
基本は低回転域で速度だけでなく、バイクの走行状況の安定も意識しするようにしましょう。